TISI Inc.

10/22/2026 | Press release | Distributed by Public on 10/21/2026 20:44

岡三証券とTISIがJICAと実施した共同研究「ブロックチェーン技術を活用した資金調達に関する研究・実証実験」のレポートが公開

岡三証券とTISIがJICAと実施した共同研究「ブロックチェーン技術を活用した資金調達に関する研究・実証実験」のレポートが公開
~国内財投機関初※1のST債※2発行を想定した実証で、投資家エンゲージメントの可能性を検証~

2026年10月22日

岡三証券株式会社
TISI株式会社

岡三証券株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大杉 茂、以下:岡三証券)とTISインテックグループのTISI株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役 社長執行役員:岡本 安史、以下:TISI)は、独立行政法人国際協力機構(本部:東京都千代田区、理事長:田中 明彦、以下:JICA)との共同研究として、2026年2月より「ブロックチェーン技術を活用した資金調達に関する研究・実証実験」プロジェクト※3を進めてまいりました。
その成果を取りまとめた共同研究レポートが、JICAから10月21日付で公開されたことを発表します。

レポートの全編は、以下よりダウンロードが可能です。
https://www.jica.go.jp/about/investor/archive/2026/__icsFiles/afieldfile/2026/10/20/Blockchain-Based_Financing_Report2.pdf

※1 一般社団法人日本STO協会調べ
※2 Security Token Bond/セキュリティトークン債:ブロックチェーン技術を活用して発行・管理されるデジタル形式の債券
※3 各社が発出したプレスリリース
JICA:https://www.jica.go.jp/about/investor/archive/2025/1579463_66464.html
岡三証券:https://www.okasan.jp/news/securities/2026/260319.html
TISI:https://www.tisi.jp/news/2025/tis_news/20260319_1.html

「ブロックチェーン技術を活用した資金調達に関する研究・実証実験」プロジェクトについて

1. 背景と目的

JICAは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に担う実施機関として、開発途上地域の経済・社会の開発等に取り組んでいます。開発途上国では、2030年までのSDGs達成に向けて年間約4兆ドルの追加投資が必要と見積もられる※4一方、ODA予算は横ばい・減少の傾向にあり、開発課題の解決には民間資金の動員が一層重要となっています。こうした構造的な課題を背景に、JICAは民間資金を開発分野へ動員する触媒機能の強化と、資金調達手段の多様化に取り組んでいます。
こうしたなか、ブロックチェーン技術を活用したST債が新たな資金調達手法の一つとして注目されています。従来は複数の関係者やシステムで管理していた権利や取引情報をデジタル上で管理できるため、業務の効率化や関係者間の情報連携の高度化に加え、投資家の同意を前提とした保有投資家との継続的な接点構築が期待されます。JICAは、この技術がJICAと民間資金との連携を深める有効な選択肢となり得ると考え、本研究・実証に取り組みました。

※4 UNCTAD「Financing for Sustainable Development Report 2024: Financing for Development at a Crossroads」(2024)による。URL:https://unctad.org/publication/financing-sustainable-development-report-2024

2. 研究・実証の概要

本研究・実証は、JICA・岡三証券・TISIの三者が、発行体・証券実務・STプラットフォームのそれぞれの観点を持ち寄って取り組んだものです。ST全般の将来的な可能性を広く検証するのではなく、現時点で実務上実施可能な領域を対象に、JICAの課題と親和性の高い「投資家との継続的な情報共有・対話」を中心に据えました。
具体的には、国内におけるST債等の発行事例を踏まえたうえで、JICAが発行主体となる場合の法務・会計上の論点整理、想定投資家像の検証、3D再現画像(XR)を活用した情報提供を含む商品・体験の設計、およびTISIが提供するSTOプラットフォーム「STLINK」を用いた、募集から償還までの仮想的な発行実証を行いました。
なお、本研究・実証はJICAによるST債発行を仮想的に想定したものであり、JICAとしてST債の発行方針・計画や具体的な商品条件を決定したものではありません。

3. 主な検証結果

(1)先行事例の分析
これまで国内で発行されたST債等の複数事例を対象に、それぞれの発行目的、ブロックチェーン技術の活用方法、発行体や投資家にとっての利点について分析と考察を行いました。現時点では、売買単位小口化による投資家層拡大や、投資家への特典付与を通じたエンゲージメント強化等を目的として、ブロックチェーンの活用を行っているケースが多いと推察されます。また一部では、SDGs債特有のデータ開示・取得に導入され、資金使途の透明性の向上およびデータ収集の効率化が目指されている事例も見られました。

(2)ST債をめぐる関係者、発行手続き等にかかる整理と考察
ST債について、関係者、契約・業務規程、原簿管理および募集から償還までの業務フローを洗い出し、一般的な振替債(JICAが現在発行している債券)と比較する形で整理を行いました。振替債においては、社債等振替法に基づく市場インフラの下で役割分担や業務が標準化されている一方、ST債では発行形態や採用するプラットフォームに応じて、関係者の役割、契約関係および投資家情報の管理方法等を個別に設計する必要があることを確認しました。

(3)JICAによるST債発行に関する制度上の整理
仮にJICAがST債を発行する場合に、制度面での制約がないかという観点から確認と考察を行いました。JICAによる債券発行は、独立行政法人国際協力機構法および同施行令に基づき行われますが、ST債を発行する場合には、投資家の権利関係を第三者に対してどのように対抗できるかという制度上の論点について、確認が必要となることを整理しました。

(4)JICAによるST債発行を想定したシミュレーションの実施
投資家像の分析を踏まえ、発行コンセプトとして「気持ちも、変化も、途切れない。つながりが持続する国際協力」を掲げ、JICAが開発途上国で実施したプロジェクトの現場を3D再現画像(XR)で紹介するサイトへのアクセス権を投資家特典とする実証サイトを制作しました。この実証を通じて、情報・参加機会・体験等を組み合わせることが、投資家の理解や参画感を支える付加的な価値となり得るとの示唆を得ました。
あわせて、発行実務面では、TISIが提供するSTOプラットフォーム「STLINK」上で、仮想的な発行条件と役割分担の下、募集から償還までの一連の業務を確認しました。プラットフォームの機能や情報管理範囲等に応じて、関係者の役割、投資家情報の取扱い、契約・業務規程および情報連携方法を個別に確認する必要があることを整理しました。

4. 本研究・実証から得られた知見

本研究・実証を通じて、デジタル債の意義は、ブロックチェーン技術や発行手続きのデジタル化にとどまらず、発行体と投資家の関係性を再設計できる点にあることが示唆されました。手続き・コスト・流動性の面で一律に振替債より優位とは言えない一方、投資家への情報発信やエンゲージメントの面では優位性を有すると考えられます。将来的に発行を検討する際には、こうした投資家コミュニケーション上の強みと、実務面・コスト面を総合的に勘案することが論点となります。
また、これはJICAや国際協力分野に限られるものではありません。資金使途や事業の進捗・成果を継続的に共有できる特徴は、地方公共団体や公共インフラ事業のほか、スポーツ・文化などファンやコミュニティを基盤とした分野への応用も期待されます。「投資家は何に価値を感じるのか」という設計視点は、今後のデジタル証券市場全体の論点となり得ます。

今後の展望

本レポートでは、第三者対抗要件の整理といった制度面の論点に加え、発行体が既に保有する施設・情報・コンテンツ等を活用した非金銭的価値の具体化や、投資家との継続的な関係を支える運営体制の設計など、デジタル債の活用に向けて今後さらに検討を深めるべき課題も整理しています。
本レポートは、こうした論点や検証結果を、デジタル債の活用を検討する発行体や関係機関に広く共有することを目的に公開するものです。本研究・実証の成果が、そうした検討の参考となることを期待しています。

「STLINK」について

証券会社や発行企業が、セキュリティトークンの発行・管理業務を包括的に実現できるプラットフォームです。「STLINK」の提供にとどまらず、不動産やプロスポーツチーム、コンテンツ産業など、さまざまな業界における新たな資金調達・投資機会の創出に向けたパートナーとして伴走することで、セキュリティトークンのユースケースとSTO事業への参加者の裾野拡大を実現します。

STLINKについての詳細は以下をご参照ください。
https://www.tisi.jp/service_solution/sto/

本件に関するニュースリリースは以下をご参照ください。
JICA:https://www.jica.go.jp/about/investor/archive/2026/1586473_69799.html
岡三証券:https://www.okasan.jp/news/securities/2026/261022.html

岡三証券株式会社について(https://www.okasan.co.jp/)

岡三証券株式会社は、岡三証券グループの中核企業として、証券ビジネスを中心とする投資・金融サービス業を展開しています。金融市場の重要な「機能」の一端を担う証券会社として、創業100周年を超えた先にも、お客様に必要とされる企業であり続け、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

TISI株式会社について(https://www.tisi.jp/)

TISインテックグループのTISIは、金融、製造、流通、サービス、公共、通信など多様な業種で培った知見とAIをはじめとする先進技術を融合し、4,500社以上のお客さまと社会変革と価値創出を推進しています。300を超えるサービス・ソリューションを国内外で提供し、業務の効率化・高度化を通じて人材不足などの社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係からのお問い合わせ先

TISI株式会社 企画本部 コーポレートコミュニケーション部 稲垣
E-mail:[email protected]

岡三証券株式会社 企画部(広報)
TEL:03-3275-8248

本事業に関するお問い合わせ先

TISI株式会社 金融事業本部 STLINK担当
E-mail:[email protected]

岡三証券株式会社 資本市場部サステナブルファイナンスチーム
E-mail:[email protected]
TEL:03-6370-1541

※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

TISI Inc. published this content on October 22, 2026, and is solely responsible for the information contained herein. Distributed via Public Technologies (PUBT), unedited and unaltered, on October 22, 2026 at 02:44 UTC. If you believe the information included in the content is inaccurate or outdated and requires editing or removal, please contact us at [email protected]