Toppan Holdings Inc.

06/15/2026 | Press release | Distributed by Public on 06/15/2026 01:14

エンダウメント型研究組織「AIイノベーション研究センター」を開設

 国立大学法人東京大学(所在地:東京都文京区、総長:藤井 輝夫、以下 東京大学)とTOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長COO:大矢 諭、以下 TOPPANホールディングス)は、TOPPANホールディングスから東京大学への寄付をもとに2026年7月1日にAIの基礎研究から社会実装に向けた応用技術の研究開発までを推進する「AIイノベーション研究センター」(センター長:松尾 豊)を開設することについて合意しました。
 「AIイノベーション研究センター」は、TOPPANホールディングスから東京大学基金への寄付金の運用益を事業財源として活用することで、恒久的かつ安定的な研究活動を推進するエンダウメント(大学独自基金)型の研究組織として設置されます。
 「AIイノベーション研究センター」では東京大学が有する最先端のAI関連技術・研究開発力をさらに強化し、民間企業等が培ってきたさまざまな事業領域における実務知やデータを活用して社会実装を推進します。これにより、日本の産業競争力の強化への貢献とともに、AIが人々の生活を豊かにするウェルビーイングな社会の実現を目指します。

東京大学 総長 藤井 輝夫 (左)とTOPPANホールディングス 代表取締役社長COO 大矢 諭 (右)

背景

 近年、生成AIやエージェントAIの急速な進化により、産業構造そのものが大きく変革しつつあります。複雑化・深刻化する社会課題に対応するためには、AI技術の社会実装を一層加速させることが不可欠であり、日本の国際競争力を左右する喫緊の課題となっています。
 こうした背景のもと、TOPPANグループと東京大学は、2024年10月に社会連携講座「サプライチェーンの全体最適の科学と実践」(講座長:松尾 豊教授)を開設しました。本講座では、企業の販売実績やプロモーションデータ、製品情報に加え、間接的に影響を及ぼす可能性のある多様なデータを活用し、需給最適化に貢献するAI技術の共同研究を推進してきました。
 今回、東京大学とTOPPANホールディングスは、これまでの連携をさらに発展させる取り組みとして、「AIイノベーション研究センター」を新たに開設することに合意しました。
 東京大学は、世界の公共性に奉仕する大学として自律的かつ持続的な創造活動を拡大する新たな大学モデルの確立を目指し、様々な改革を進めています。その一環として、2027年の創立150周年に向けた寄付募集キャンペーン「UTokyo NEXT150」を実施しています。TOPPANグループはその趣旨に賛同し、本センター設置にむけた寄付を実施しました。
 この寄付を基盤とするエンダウメント型の研究拠点として東京大学に開設される本センターでは、従来の有期プロジェクトとは全く異なる、恒久的な研究基盤を構築し、様々な社会課題を分析してデータの観点から再定義します。また、分野横断的なAI研究を通じてAI技術の高度化を図り、次世代社会を支える情報技術基盤の形成に向けた研究活動を推進します。更に将来的には、その研究成果の社会実装に向けて、AIを幅広い業界へ活用するための新たな技術基盤の構築を目指します。

研究内容

 本センターでは、AI技術の応用に関する研究分野を広く捉え、幅広い領域の未開拓・未解決課題に取り組みます。実践的なAIシステムの構築を通じて得られた解決策をケースとして集め、AIシステムを設計・実装する方法論として体系化することで、幅広い工学領域に適用できるものへと昇華させることを目指します。また、産業界との連携により工学的解決策の実践に取り組み、社会経済活動の円滑化と産業改革の加速に貢献します。
 これらの研究活動を通じて、急速に進化するロボティクスやモビリティ、高度な判断が必要とされる医療・ヘルスケア、サプライチェーンマネジメント、新規材料の開発や設計などの分野において、最先端AIの産業実装の推進と業界横断的な生産性の向上に貢献することが期待されます。さらに、理論と実践を往還する研究プロセスそのものを人材育成の場と位置づけ、各分野でAI時代の変革を主導する次世代リーダーを輩出することで、AIによるイノベーションが社会に広く浸透し、安全・安心で豊かな未来社会の構築に寄与することを目指します。

工学分野における実践例

今後の展開

 「AIイノベーション研究センター」では、2026年度のセンター開設から、選定した研究分野に対するデータ基盤の整備と実環境での検証に向けたセキュリティ設計を行い、2027年度以降に実環境での検証・効果測定を通じて研究を段階的に深化させるとともに、関連分野との連携を強化しながら研究領域の拡張を図ります。データ基盤の整備から社会実装までを一貫して進めることで、物流・製造・医療ヘルスケアなど、複数の産業分野での実環境実証や、プロダクト開発を目指します。研究知と実務知が循環するエコシステムを構築することで、AIの価値を社会全体へと広げる取り組みを推進します。

「AIイノベーション研究センター」の概要

名称: AIイノベーション研究センター
開設日:2026年7月1日
センター長:東京大学大学院工学系研究科 松尾 豊 教授
主な研究内容: 実践的なAIのシステムの構築を通じて得られた解決策をケースとして集め、体系化することで、幅広い工学領域に適用できるものに昇華させ、我が国の工学分野におけるAI利用の促進に貢献する。また、その過程で、産業界と連携しながら工学的解決策の実践に取り組み、AIの更なる発展に資する。

AIイノベーション研究センター センター長 松尾 豊コメント

 生成AIの登場によって、私たちの知的活動のあり方は大きく変わりました。工学の分野でも、設計や生産のプロセスそのものが変わりつつあります。ただ、こうした変化は個別の事例としては起きていても、体系的な知識としてはまだ整理されていません。何が上手くいくのか、なぜ上手くいくのかを積み重ね、次に活かせる形にしていくことが、今もっとも必要なことだと思っています。
 本センターでは、産業界と連携しながら実際の問題に取り組み、AIを前提とした工学的な解決策を実践していきます。その経験を体系化することで、ロボティクスやサプライチェーン、材料設計など幅広い分野に応用できるものにしていきたいと考えています。

エンダウメント型研究組織について

 東京大学は、柔軟かつ機動的な財務運営の実現を目的に、大学独自基金(エンダウメント)の拡大を進めています。エンダウメントは、寄付金を原資として運用し、その運用益を活用して研究組織の財源を継続的に確保する仕組みです。事業活動に充当可能な恒久的財源を創出する経営手法として、東京大学ではエンダウメント型経営を推進しています。
 「エンダウメント型研究組織」は、この仕組みに基づき設置される研究組織です。エンダウメントの運用益を活用して新たな研究組織を機動的に設置することで、持続的かつ安定的な研究活動を可能にします。

* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。 

以  上

Toppan Holdings Inc. published this content on June 15, 2026, and is solely responsible for the information contained herein. Distributed via Public Technologies (PUBT), unedited and unaltered, on June 15, 2026 at 07:14 UTC. If you believe the information included in the content is inaccurate or outdated and requires editing or removal, please contact us at [email protected]