01/08/2026 | Press release | Archived content
CBC株式会社「インダストリアル オプティクス デパートメント」は、 産業用レンズ専門メーカーとして既存の事業基盤を固める一方で、AI製品の販売や共同開発を推進。市場へ、多岐にわたる価値を提供しています。
今回は、同部門が現在新たに力を入れているAIソリューション事業について詳しくご紹介します。
主に産業用レンズをはじめとした光学機器を取り扱う、CBCのインダストリアル オプティクス デパートメント(以下、IOD)。
現在、お客様に向けた価値提供の取り組みとして、AIソリューションの開発・販売活動を展開しています。
現在IODが取り扱うAIソリューションは、大きく2つ。1つ目は、セキュリティ領域に特化した高性能エッジAIoTゲートウェイの「AI BOX」。既存の一般的な監視カメラに接続することで、監視システムにAI機能を「外付け」できるソリューションです。
2つ目は、工業向けのAIによる画像処理ソフトです。組立工程や検査工程など、モノづくり現場における画像処理に活用されています。それぞれのソリューションについて、IODではどのような事業が展開されているのでしょうか。
AI BOXは、既存の監視システムに接続するだけで利用できるAIソリューションです。
AIシステムに対応していない一般的なカメラでも、この製品と連携させることで、AIによる画像分析機能を付加できます。侵入検知といったセキュリティ用途に加え、建設現場の安全確認、人流・物流の管理など、約60種類のアプリケーションが使用可能です。
開発は、韓国のソフトウェアメーカーと、CBCが共同で実施。CBCは、システム開発とその販売活動を担当しています。
ヨーロッパでAI BOXの前身となる製品を取り扱っていた経験をもとに、お客様のニーズを的確に把握し、開発へフィードバックを行うことで精度向上に寄与。その後は、長年にわたり信頼を築いてきたセキュリティブランド『Ganz』の製品として、AIBOXを販売しています。
AI BOXの大きな強みは、既存のカメラや監視システムを刷新することなく、後付けで監視システムをAIoT化できる点にあります。人や車などの物体検出・侵入検知、人数カウントや安全確保に向けた異常行動の検知といった分析機能が、どんなカメラでも利用できるようになるのです。
加えてAI BOXが優れているのは、その本体のサイズ感。通常であれば大型のPCサーバーが必要になるソリューションですが、機能を監視用途に絞ることで小型化し、片手で持ち上げられるほどのコンパクトなサイズ感にまとめました。この2点から「省コストでもAIソリューションの恩恵を受けられる」と、お客様からも好評なのだとか。
また、その検知精度の高さもAI BOXがお客様から支持される理由の1つです。
従来の監視カメラおよびAIの画像分析では、木の揺れや動物に反応してしまい 、誤検知が多いという課題がありました。しかしAI BOXは両ソフトウェアメーカーの研究と開発により、人や対象物を判別する精度が向上。遠隔監視における信頼性が大きく高まりました。警備会社や施設管理の現場からも、AI BOXの精度が高く評価されています。
導入の広がりはセキュリティ分野にとどまりません。世界的な大手スポーツブランドもAI BOXを採用。店舗での顧客動線の分析や、出店候補地の選定といった、小売分析やマーケティング分野でも活用が進められています。日本では、政府機関がセキュリティレベル向上のための導入を検討しているのだとか。
現在AI BOXでは、セキュリティ企業と連携し、万引き防止を目的とした新しいアプリケーションの開発にも取り組んでいます。AIBOXそのものの性能に加え、新たな市場へのアプローチもあり、販売台数を順調に伸ばしています。
同社によるソフトウェアは、ピクセルサイズでの欠陥検出を実現し、推論速度も速く、少量サンプルで高い検出率を発揮します。
さらに、欠陥サンプルの収集が困難な現場においても、AIを活用して精度の高い欠陥サンプルを生成することが可能。
加えて、ルールベースやAIベースの既存画像処理ソフトと同社の技術を組み合わせることで、検査精度を一段と向上させるソリューションも提案しています。
このように、多様な課題に対し柔軟にソリューションを提供できる点が、Aqrose社の大きな強みなのです。
なお、CBCにおいて製造現場向けAI検査ソリューションを取り扱うのは、本製品が初めて。CBCにとっても新たな取り組みであり、今後の事業展開に大きく寄与することが期待されます。
Aqrose社の特徴について、「ソフトウェアの検出精度の高さだけでなく、さらに精度を高めていくための体制があること」とIOD担当者は語ります。誤検知の原因を分析し、改善へとつなげる仕組みが整っていることは、今後AI導入を進めていくにあたって、欠かすことができない重要なポイントのひとつなのだとか。
近年、AIシステムを活用の中で課題になりがちなのが「AIのブラックボックス化」です。これは、AIに高度な分析・処理を任せるようになった結果、「AIがその判断をした理由や背景を、人間が理解できない」状態のこと。検査機器でも「AIが誤検知をしたが、どうしてその判断をしたのかがわからない」というケースが起きることがあります。
Aqrose社は、AIの誤検知が発生した場合、その原因を分析。システムの改善をしながら顧客にフィードバックすることで、こういったAI活用の課題へ取り組んでいます。まだAIに対して不安を感じているお客様が少なくない中、AIソリューションをより浸透させていくためには、こういった「信頼を構築していく」取り組みが必要なのです。
文=スギモトアイ/取材・編集=伊藤 駿(ノオト)