【キングストン/ハバナ/ポルトープランス】ハリケーン「メリッサ」の被害の全容が明らかになる中、世界食糧計画(WFP)は、最も被害の大きかった地域の救援活動を強化し、地元当局を支援しています。ジャマイカ、キューバ、ハイチ全土で600万人近くがこの嵐の影響を受けました。
    
    バルバドスの女性たちが、ジャマイカ行きの食料の梱包を手伝っています。写真:UN/Akeel Lovell
    
      WFPは最も被害の大きかった人びとへの緊急食料配給を開始し、今後数日中に追加の救援物資が、現地に到着する予定です。WFPは台風の接近に先立ち、現金給付や早期警報を通じて数百万人を支援し、人命と生活の保護に貢献しました。活動の概要は以下の通りです。
    
    
      ジャマイカ:
    
    
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        長らく国の穀倉地帯と見なされてきたセント・エリザベス教区は、家屋、農場などの生活基盤が破壊され、特に大きな打撃を受けています。
      
 
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        WFPは最も被害の大きかった地域で食料支援を開始しました。約1,500人がコメ、レンズ豆、魚や肉の缶詰、食用油の入った支援キットを受け取っています。
      
 
    
    メリッサによって家が被害を受けた人々が、ジャマイカのセント・エリザベス教区でWFPの支援物資を受け取りました。写真:WFP/Alexis Masciarelli
    
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        バルバドスから最初の食料キット2,000個が空輸され、今週はさらに多くのキットの移送が予定されています。追加の支援品を運ぶ船舶も航行中です。
      
 
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        より広範な人道支援コミュニティを支援するため、WFPはブラック・リバーを含む沿岸部と内陸部の戦略的な場所に倉庫と物流設備(フォークリフト、コンテナ、パレット)を配備しました。
      
 
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        WFPは国家当局の要請に応じて、緊急の食料需要を満たすため、食料と現金給付を組み合わせて最大20万人を支援する計画です。
      
 
    
    
      キューバ:
    
    
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        ハリケーン「メリッサ」は、広範囲に及ぶ洪水、停電、甚大な被害を残し、農作物は失われ、多くの建物が一部または全壊しました。ハリケーン後、食料配給はすでに避難所に避難した18万1,000人に届いています。
      
 
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        WFPは3カ月間の緊急食料支援を必要とする90万人を支援する計画で、そのうち半数はさらに3カ月間の支援を必要としています。
      
 
    
    
      ハイチ:
    
    
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        影響を最も受けた南部の海岸沿いでは、住宅やインフラが流されています。
      
 
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        ハリケーン到来に先立ち、生活を守るため、およそ5万人に90万米ドル相当の見舞金を支給しました。また約250万人に嵐に備え、安全に過ごすための実践的なガイダンスをテキストメッセージで送りました。
      
 
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        人びとが一時的に避難所を出て家に戻る際には、2週間分の食料配給を受け、その後、市場が機能している場所で必需品を購入し、より強力な復興を支援するための1ヶ月分の現金支援を行っています。
      
 
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        南部の広大な地域全体で1万2700人に緊急食料配給を行い、さらに19万人に配給できるよう規模を拡大しています。
      
 
    
    
    
      地域支援とパートナーシップ
    
    
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        バルバドスにあるWFPカリブ地域物流ハブと、パナマにあるWFPが管理する国連人道支援備蓄庫(UNHRD)は、ハリケーン・メリッサの被災者に向けた緊急支援物資の保管と輸送を行っています。
      
 
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        欧州連合(EU)の支援を受けたフランスおよびオランダの船舶が、カリブ海からジャマイカへ支援物資を輸送中です。アメリカ合衆国も、ジャマイカ国内で最も孤立した地域に支援を届けるための空輸を提供しています。欧州委員会市民保護・人道援助総局(ECHO)は、WFPの企業備蓄および人道支援パートナーから、避難所、医療、水・衛生(WASH)、物流を含む命を守る物資を空輸する「エアブリッジ作戦」を支援しています。
      
 
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        WFPは被災国全体で最大110万人に支援を届け、緊急物流および通信の調整を行うため、7,400万米ドルの緊急資金支援を呼びかけています。
      
 
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        各国政府のドナーはすでにWFPの緊急資金要請に対して拠出を約束し始めており、民間企業のパートナーは通信および空輸の面で支援を行っています。また個人も、寄付を通じて救援活動に貢献することができます。
      
 
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        WFPはハリケーンの発生前からカリブ諸国政府と連携し、早期警戒、物資の事前配置、人々の生計の確保を支援してきました。これらの取り組みにより命が守られ、早期復興にもつながります。国連中央緊急対応基金(CERF)、ECHO、アメリカ、カナダ、アイルランドは、気候変動による災害の影響を軽減するための準備活動に貢献しました。
      
 
    
    
      編集者向け注記:
    
    
      ビデオ映像はダウンロードできます こちら。
    
    
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      世界食糧計画(WFP)は、緊急時に人命を救い、食糧支援を利用して、紛争や災害、気候変動の影響から回復しつつある人々のために、平和、安定、繁栄への道を築く世界最大の人道支援組織です。