06/04/2026 | Press release | Distributed by Public on 06/04/2026 02:57
大学院理学研究科2年次生の飯田智大さん(指導教員=理学部化学科・冨田恒之教授)が、3月4日から6日まで横浜国立大学常盤台キャンパスで開かれた日本セラミックス協会の2026年年会でポスター発表に立ち、このほど「優秀ポスター発表賞 優秀賞(黒崎播磨賞)」に選出されました。優れた発表を行った若手会員を表彰するもので、今回は214件から最優秀賞1件、優秀賞13件が選ばれています。
飯田さんは、「RETa7O19の層状構造を利用したEu3+の青色吸収と赤色発光の強化」をテーマに発表しました。一般的なLEDは、青色と黄色の光を混合して白色を生み出し、安価に生産できることからさまざまな場所に用いられています。しかし、赤みのある光を作ることが難しく、太陽光に近い自然な色合いの再現が困難とされていました。飯田さんはこの課題に着目し、青色の光を照射すると赤色の光を発する物質の開発に挑戦。希土類元素(レアアース)とタンタル、酸素からなるRETa7O19の構造を用いることで青色の吸収率が上がり、従来の物質よりも赤色が強く発光することを明らかにしました。受賞について、「理学部化学科で学んでいたころから蛍光体の研究を続けてきましたが、なかなか成果を出せていなかったので、今回の受賞はとてもうれしい。"研究は失敗してなんぼ""成功はレアケース"という冨田先生の教えがあったからこそ、目標に向かって何度も挑戦することができました」と笑顔を見せます。また、「製品の研究開発に携わりたいという子どものころから夢を追って大学院に進学したのですが、来年からは念願かなって機器メーカーに就職します。後輩の学生たちにも、失敗を恐れず目標に向けて挑戦する気持ちを大切にしてもらいたい」と語りました。
冨田教授は、「柔軟な発想で多様なアイデアを試行し、研究者としての勘や感覚を磨いてききたからこそ、高性能な蛍光体の開発につながったのだと思います。就職活動においても、多くの企業から内定をいただく中、待遇よりもやりたいことを実現できる環境を選択するとても芯の強い学生です。東海大で培った経験や自信を糧に、研究者として成長していってもらいたい」と期待を寄せました。