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06/18/2026 | Press release | Archived content

「「本当にほしい人に届く取引環境」を目指して Yahoo!オークション・Yahoo!フリマの転売対策」を公開しました

「本当にほしい人に届く取引環境」を目指して Yahoo!オークション・Yahoo!フリマの転売対策

2026年6月18日 サービス

発売直後の商品が、気づけばどこにも売っていない。それなのに、フリマアプリやオークションサイトには、高額で多数出品されている――。

そんな光景を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
近年、「買い占め」や「高額転売」は単なる価格の問題ではなく、「本当に必要としている人に商品が届かない」状況を生み出し、社会的な課題として注目されるようになっています。
こうした状況を受け、Yahoo!オークションとYahoo!フリマでは、新たに「転売対策ポリシー」を策定しました。

目指したのは、転売を一律に禁止することではありません。
「どのような場合に対策を行うのか」という判断軸を整理・明文化することでした。
なぜ今、ポリシー化が必要だったのか。そして、「自由な市場」と「安心」はどう両立できるのか?
Yahoo!オークション・Yahoo!フリマを担当する執行役員の林に話を聞きました。

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林 啓太(はやし けいた) LINEヤフー株式会社 執行役員 コマースドメイン リユースSBUリード
2005年、オークションサービスのエンジニアとしてヤフー(現LINEヤフー)入社。その後ソーシャル系サービスに従事した後、同開発部長に就任。2012年、ヤフーと提携したカカオジャパンにサービスマネージャーとして参画した後、2017年よりヤフオク!ユニットマネージャー、2021年よりヤフオク統括本部長、2022年ヤフー株式会社執行役員を歴任し、2023年10月より現職。

なぜ今、「転売対策ポリシー」が必要だったのか

――まず、今回「転売対策ポリシー」を策定した背景について教えてください。

ここ数年、人気商品や話題の商品を中心に、「本当にほしい人が買えない」という状況が以前よりも顕著になってきたと感じています。
フリマアプリやオークションサービスが広がったことで、個人間売買がより身近になった一方、発売直後の商品が大量に買い占められ、高額で転売されるケースも増えてきました。
さらに、SNSなどを通じて発売情報や需要が一気に拡散されることで、購入競争が過熱しやすくなっています。

私たちは転売行為そのものを一律に否定しているわけではありません。リユース市場には、「不要になったものを必要な人へ届ける」という大切な価値があります。
ただ一方で、利益目的の大量取得によって、本当に購入したい人が商品を手に入れられなくなる状況が生まれている。そこは、プラットフォームとして向き合うべき課題だと考えています。

――これまでも個別商品の対応は行ってきましたが、今回あらためて「ポリシー化」した理由について教えてください。

これまでも、状況に応じて個別対応を行ってきました。ただ、その都度対応していると、「なぜこれは対象で、これは対象ではないのか」がユーザーのみなさまに見えづらい部分もありました。実際、そういう声が私たちに届いています。
また、リユースの転売問題は、「チケット不正転売禁止法」に守られているコンサートや舞台、イベントのチケットの転売問題などとは異なり、法律だけで整理できる領域ではありません。
だからこそ、「法律に書いていないから問題ない」ということではなく、私たち自身がどういう考え方で対応するのかを、きちんと示す必要があると考えました。
今回のポリシー化は、「禁止を増やす」ためではありません。私たちが「どういう状況を問題と捉え、どう対応していくのか」。その考え方をわかりやすく伝えるための取り組みです。
さらに、メーカーや販売事業である一次流通事業者のみなさまとも、考え方を共有しながら連携していきたいと考えています。

Yahoo!オークション、Yahoo!フリマが考える「問題のある転売」

――Yahoo!オークション、Yahoo!フリマとしての「転売問題の定義」について教えてください。

私たちが問題視しているのは、「転売そのもの」ではありません。
特に重視しているのは、転売目的での大量取得によって、本来購入したい人が商品を入手できなくなる状態です。
価格というのは、基本的には需要と供給のバランスで決まるものです。そのため、高額転売を一律に禁止することは、リユース市場そのものを否定することにもなりかねません。
一方で、利益目的の大量購入によって供給が偏り、価格が不自然に高騰すると、本来購入したい人の機会が著しく失われてしまうケースもあります。
私たちは、そうした「取引環境の変化や混乱」を注視しながら対応を行っています。

――問題のある転売と、そうでない転売の違いはどこにあるのでしょうか。特に高額転売されがちな「限定品」は、線引きが難しい印象もあります。

ポイントになるのは、「誰が買っているのか」と、「その結果、どのような影響が起きているのか」だと考えています。
今回のポリシーでは、「限定品かどうか」ではなく、市場にどのような影響や混乱が起きているかに着目しています。
たとえば、転売目的の大量購入によって、本来その商品を購入したい人が入手しづらくなるケースがあります。結果として、一般のユーザーが適正な形で購入できる機会が著しく損なわれている状況も起きています。

一方で、趣味性の高い市場では、二次流通を含めた取引文化が形成されている場合もあります。価格変動も含めて、一定の納得感のもとで取引されているケースもあります。
そのため、「限定品だから一律に規制する」という考え方ではなく、「取引環境にどのような混乱が生じているか」を軸に判断しています。

――ユーザーのみなさんにとって、「これは対象になりそう」という目安はありますか?

まず前提として、繰り返しますが、通常のリユースや個人間取引まで否定するものではありません。
その上で、たとえば、

  • 転売目的での大量取得が顕著である
  • 一般消費者の購入機会が著しく損なわれている
  • 市場全体に混乱が広がっている

といった状況が見られる場合には、対策対象となる可能性があります。
また、その混乱の性質によって、対応も変えていきます。
たとえば、

  • 発売直後の過熱に対して、一定期間出品を制限する
  • 希望小売価格を超える出品を制限する
  • 供給が安定するまで出品禁止を行う

など、状況に応じた柔軟な対応を行っていく考えです。

「自由な市場」と「安心」のバランスを

――社内ではどのような議論がありましたか?

一番難しかったのは、「どこまで介入するべきか」という線引きでした。
ユーザーニーズがあるからこそ、取引が活発になる側面もあります。そのため、社内でもさまざまな意見がありました。
ただ、私たちが最終的に重視したのは、「ユーザーが安心して利用できる環境を守れるか」という点です。
リユースサービスは、不要になったものを必要な人につなぐことで価値を生み出しています。その本来の価値を守ることが、結果としてユーザーのみなさまに長く利用していただけることにつながると考えています。

――運用の負荷は高い印象ですが、他のサービスに先駆けてポリシーを作った意義について教えてください。

世の中で問題が起きた際、すぐに出品を一律禁止にする方がプラットフォームとしては簡単な手法かもしれません。
しかし、私たちは「自由な市場」を前提としているからこそ、場当たり的に禁止するのではなく、あらかじめ判断軸を持った上で対応していくことが重要だと考えています。そして、その透明性こそが、ユーザーのみなさまの安心につながると考えています。

サービスの裏側では、AIも活用しながら、日々のパトロールや不正検知の精度・対応スピード向上に継続的に取り組んでいます。不適切な出品をより早く把握し、適切な対応につなげることで、安心して利用いただける環境づくりを進めていきます。

――今後、どのようなサービスを目指していきたいですか?

Yahoo!オークション、Yahoo!フリマは、多くのユーザーのみなさまに支えられて成長してきたサービスです。
だからこそ、単にモノが売買できるだけではなく、「安心して利用できる」「納得感を持って参加できる」取引環境をつくることが重要だと考えています。
今回のポリシーも完成形ではありません。市場環境やユーザーのみなさまの声を踏まえながら、必要に応じて見直していきます。
今後も、一次流通と二次流通が共存しながら、本当に必要としている人にモノが届く、そういった健全な取引環境を目指していきたいと思っています。

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取材日:2026年5月20日
文:LINEヤフーストーリー編集部 撮影:芹澤 明彦
※本記事の内容は取材日時点のものです

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