11/05/2026 | Press release | Distributed by Public on 11/05/2026 00:45
欲しい商品を探したり、お店を予約したり、気になる情報を受け取ったり。私たちは日々、さまざまな場面で企業のサービスを利用しています。
AIの進化によって、こうした企業とのやりとりは、これからどう変わっていくのでしょうか。
10月27日に開催した「LINEヤフー BIZ Conference 2026」のKeynoteでは、企業とユーザーのつながりを支える「LINEヤフー Business OS」構想と、その実現に向けたサービスの進化が発表されました。
ユーザーが必要な情報やサービスをよりスムーズに利用でき、企業もAIの力で顧客との関係を築きやすくなる。そんな新しい体験を目指して、LINEヤフーがどのような未来を描いているのか。Keynoteで語られた内容をお届けします。
はじめに登壇した池端は、AIの急速な進化によって、ビジネスを取り巻く環境が大きく変わりつつあると説明しました。
一方で、最先端のAI技術が、すべての生活者にとって日常的なものになっているわけではないともいいます。
「最先端のAI技術を、誰もが意識せずに当たり前に使える生活やビジネスのインフラとして、多くの人に届けていくことが、LINEヤフーの役割だと考えています」
池端は、AIの登場によって、ユーザーの行動そのものが大きく変わろうとしていると話しました。
「たとえばこれまで、何か商品に興味を持ったときは、まず検索窓にキーワードを入力し、複数のサイトを行き来しながら商品を比較して、ようやく購入に至る。多くの購買体験は、検索から始まっていたと思います。
しかし今、その前提が変わろうとしています。検索する前に、まずAIに相談してみる。ユーザーが何かを決めるときの第一歩として、AIとの対話という新しい行動パターンが広がってきています」
続いて池端は、AIの利用に関するデータを紹介しました。
検索を目的としたAIの利用率は、わずか1年3カ月で21%から52%に増加 (※1)。また、AIに相談してすすめられた商品やサービスを、実際に購入・利用したと回答した人は58%以上にのぼります。
※1 出典:サイバーエージェント GEOラボ調べ(2026年8月)|https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=33787
「AIは単なる検索ツールではなく、生活者の購買行動を決める最初の相談相手になっていると思います」
こうした変化のなか、LINEヤフーは2026年4月に「Agent i」の提供を開始しました。誰でも簡単に無料で使えるAIエージェントとして、現在は約1,200万人(1日あたりの利用者数)に利用いただいています(※2)。
※2 2026年6月におけるAgent i(領域エージェント含む)の平均DUB、Yahoo!ファイナンス等におけるAgent iの平均DUB、およびトークルームのAgent iの平均DAUを合算した延べ利用者数。
池端は、自身もAIに日常のさまざまな困りごとを相談していると話しました。
「私も家で急にテレビがつかなくなったとき、AIに相談したことがあります。家の環境もテレビの状態もわからないはずなのに、何でも答えられるんじゃないかと思って聞いてしまうんですよね。
もっと不思議なのは、解決してしまうことです。テレビやリモコン、配線の写真を送りながら対話していくと、解決できるんです。
これまでの検索は、自分で答えを見つけにいくものでした。でもAIは、対話をしながら一緒に答えを探し出してくれる。そこには大きな変化があると思います」
こうしたAIとの自然な会話から、商品やサービスの購入につながる新しい体験も生まれ始めていると説明しました。
では、AI時代に企業のマーケティングはどう変わっていくのでしょうか。
池端は、これからの企業に求められる取り組みとして、4つのステップを紹介しました。
まず、AIに正しい情報を届け、回答の選択肢に入ることで、ユーザーとの新たな接点をつくる「見つかる・つながる」。次に、一人ひとりのニーズに合わせた「最適な提案をする」。そして、予約や購入などの「次の行動につなぐ」。さらに、購入後も対話を続け、顧客との「関係を育てる」という4つです。
「マーケティングの本質は、これまでも変わっていません。ただAIに合わせるのではなく、AIという新しい力を使って、顧客体験そのものを再設計していくことが大切だと考えています」
LINEヤフーはこれまで、LINE公式アカウントを中心に、広告やLINEミニアプリ、顧客管理、決済などをつなぐ「Connect One」構想を推進してきました。
池端は、顧客との関係を築くという本質は変わらない一方で、AIによってConnect OneをLINEヤフー Business OSに進化させていくと説明しました。
「LINEヤフー Business OS」は、企業がユーザーと出会い、つながり、対話し、購入・利用してもらうまでの顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)と、その裏側で顧客との関係を育て、業務を回し、成果を分析し、施策を運用するビジネス体験(BX:ビジネスエクスペリエンス)の両面を、ひとつの基盤で支えるプラットフォームです。
この基盤の上で、「LINE公式アカウント」は、従来の顧客コミュニケーションの役割を超え、AIが自律的に企業活動を一貫して支援する「ビジネスエージェント」へと進化していきます。 LINEヤフーが目指すのは、すべての企業が自社のビジネスエージェントを持ち、AIを働き手に、マーケティングから接客、取引、日々の業務までを動かしていける世界です。企業の成長に欠かせない存在として、その基盤を提供していきます。
続いて登壇したプロダクト責任者の二木は、ユーザーの利便性を高めるだけでなく、企業側の業務もAIによって支援する「LINEヤフー Business OS」を実現するための取り組みとして、新たなユーザーとのつながり方や、企業の業務そのものを支援するサービス・機能を紹介しました。
まず、企業とユーザーの新たな接点として紹介したのが「LINEヤフー広告」です。LINEとYahoo! JAPANの両方に広告を配信できるほか、AIを活用した広告配信の精度向上にも取り組んでいます。
また、AIエージェント「Agent i」への広告配信も開始。これにより、ユーザーが検索する前の、AIに相談する段階から商品やサービスを届けられるようになりました。
また、企業とユーザーが継続的につながる接点として、LINE公式アカウントの進化も紹介しました。
LINE公式アカウントは国内で145万アカウント(2026年9月時点)にのぼり、広告などを通じて商品やサービスを知ったユーザーと、その後も関係を築いていくための基盤となっています。
また、ユーザーが楽しみながら企業とつながるきっかけとして、LINEのプロモーションスタンプや絵文字の機能も強化しています。
たとえば、トークルームでスタンプや絵文字を選ぶ際の候補に、企業が提供するプロモーションスタンプや絵文字が表示されるようになりました。さらに、来店やイベントへの参加などをきっかけにスタンプを獲得できる「LINEシリアルコードスタンプ」も紹介しました。
二木は、LINEヤフー広告とLINE公式アカウントをつなぐ新たな仕組みとして、12月から「チャット誘導広告」の提供を開始することも発表しました。
ユーザーが広告をクリックするとLINE公式アカウントのチャットルームに直接移動し、商品について詳しく質問したり、相談したりできるようになります。今後はAIによる応答にも対応し、ユーザー一人ひとりに合わせた商品提案などができるようになる予定です。
続いて二木は、予約や購入などの行動を支える「LINEミニアプリ」についても紹介しました。月間利用者数は3,000万人を突破し、モバイルオーダーや会員証、イベントチケットなど、幅広い場面で利用されています。
また、LINE公式アカウントとミニアプリを組み合わせることで、ユーザーに継続してサービスを利用してもらう仕組みや、企業の収益につながる活用も広がっています。
さらに、AIとの対話を通じて、目的に合ったアプリを簡単につくれる「LINEマイアプリ(仮称)」の構想も紹介しました。イベントのホームページや集客管理、店舗の順番待ちなどのアプリを作成し、そのままLINE上で公開できるようになる予定です。
続いて紹介したのは、LINE上でAIが接客する「LINE公式アカウント AIモード」です。
AIが24時間365日、ユーザーからの相談や問い合わせに対応するだけでなく、これまでの対話履歴を踏まえて、AIのほうから商品やサービスを提案することもできます。
「購入前の相談から購入後のフォローまで、一人ひとりに合わせた接客が可能になっていきます」
また、テキストだけでなく音声での対話にも対応し、会話に合わせて商品情報を画面に表示するなど、実際に接客を受けているような体験を目指しています。
2026年11月以降、転職相談や中古車の提案、飲食店の予約などの分野で、5社の企業と連携して先行提供を開始する予定です。
二木は、AIによる商品提案からLINE公式アカウントでの予約、来店時のLINEミニアプリの会員証利用、購入後のフォローまで、一連の顧客体験をつなげていく構想を紹介。さらに、こうした顧客体験を支える企業側の業務も、AIによって進化させていく考えを示しました。
その基盤の一つとなるのが、「ビジネスマネージャー」の商品管理機能です。企業の商品情報をLINEヤフーの各サービスと連携させ、各種データと組み合わせてマーケティング施策に活用できるようになります。
さらに、複数のサービスを企業がより簡単に活用できるよう、法人向けAIエージェント「Agent i Biz」の提供開始も発表しました。
「私たちは多くのビジネスツールを提供してきましたが、運用が大変だったり、どう組み合わせればいいかわからなかったりするという声もいただいています。AIの力を使って、企業の皆さまがより本質的な業務に時間を使えるようにしたいと考えています」
Agent i Bizでは、LINEヤフーのデータを活用した市場分析や、LINE公式アカウント、LINEヤフー広告の利用状況に応じた施策の提案などが可能です。今後はAgent i Biz専用のLINE公式アカウントの提供や、外部ツールとの連携など、AIがより自律的に業務支援をできるよう、機能を拡張していく予定です。
二木は、「AIの進化とLINE・ヤフーの統合による相乗効果で、私たちのプロダクトはいよいよ次のステージに入ったと感じています。これからも、皆さまと一緒にマーケティングやビジネスをつくっていくパートナーとなれるよう、プロダクトの進化を続けていきたいと思います」と語り、Keynoteを締めくくりました。
取材日:2026年10月27日
文:LINEヤフーストーリー編集部
※本記事の内容は取材日時点のものです