Nippon Steel Corporation

06/22/2026 | Press release | Distributed by Public on 06/21/2026 20:06

国指定名勝「観音院庭園」の景観保全に意匠性チタン「TranTixxii」が採用

日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の意匠性チタン「TranTixxii®」が、国指定名勝「観音院庭園」(所在地:鳥取県鳥取市、以下、観音院庭園)の増築された回廊・書院庇の屋根材、および回廊内のランプシェードに採用されました(以下、本採用)。本採用は、庭園景観との調和に加え、自然環境への配慮と長期的な美観維持が評価されたものです。

伝統建築では銅屋根が多用され、経年変化による独特の景観美が魅力ですが、近年は環境条件の変化により緑青の形成が安定しない場合があり、意匠面で期待通りの風合いが得られないほか、維持管理面でも配慮を要する場面があります。また、銅屋根は降雨時にごく微量の銅イオンが溶出し、池や水盤のアオコ・藻・ボウフラなどの発生抑制に寄与する一方、条件によっては軒下の苔や植栽に影響を及ぼすおそれがあります。

一方、チタンは周辺環境の影響を受けにくい優れた耐食性を備え、長期にわたり安定した美観を維持できる素材です。さらに、塗装を必要としないブラスト仕上げや発色処理により、伝統的な庭園景観にも調和する深みのある表情を表現できます。また、チタンは金属イオンの溶出が極めて少なく、環境親和性の高い素材です。

観音院庭園建築工事の設計者であり、庭園設計に関する豊富な実績と知見を有する株式会社都市景観設計は、このような素材特性を踏まえ、庭園景観に調和する意匠性と、建築物を取り巻く自然環境への配慮を両立できる素材として、日本製鉄の意匠性チタン「TranTixxii」を選定しました。

意匠性チタン「TranTixxii」は、これまでも優れた意匠性・耐食性を評価され多くの建築物に採用されていますが、文化財である名勝の本質的価値である庭園全体の景観と、自然環境への配慮を明確に意識して採用されたことは今回が初めてです。今後は、自然環境への配慮が求められる庭園施設や水辺空間にとどまらず、広い境内を有する神社仏閣、植栽の多い公園施設、さらには安定した美観の維持が求められる美術館、観光施設、石垣への緑青汚染を避けたい城郭建築などの文化財建造物・伝統建築への展開を図ります。

日本製鉄は、今後も世界最高水準の技術とものづくりの力を結集し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致する活動(「11.住み続けられるまちづくりを」のターゲットである「世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する」)を推進し、これからも社会の発展に貢献していきます。

【TranTixxiiについて】
独自技術によって多彩な色彩・色調を表現できる世界初のチタンブランドです。時を超えて"伝統"と"美しさ"を次世代へ伝える素材として、日本の伝統的な神社仏閣をはじめ、国内外の著名な劇場、ホテル、美術館、教会など700件以上の建造物に採用されています。なお、文化財関連では、鵜戸神宮の洞穴内本殿に隣接する住吉神社屋根や、国登録有形文化財である福岡縣護国神社大鳥居屋根などへの採用実績があります。

【観音院庭園について】
観音院庭園は、寛永9年(1632年)創建の補陀落山慈眼寺観音院に所在する庭園です。寺伝によれば、慶安3年(1650年)頃までには作庭されたとされています。書院に面して広々とした池を穿ち、対岸は自然地形を巧みにいかした築山や石組みを有しています。山号でもある補陀落山を借景とし、天空をも含めた景観美は、古くから江戸時代の代表的な名庭として知られ、昭和12年(1937年)に国の名勝に指定されました。

【物件概要】
①物 件 名:国指定名勝 観音院庭園建築工事
②所 在 地:鳥取県鳥取市上町162
③設 計 者:株式会社都市景観設計(大阪府大阪市中央区北浜)
④元 請 け:田中工業株式会社(鳥取県鳥取市秋里)
⑤採用部位:書院庇、回廊屋根・ランプシェード
⑥素  材:意匠性チタンTranTixxii(屋根・庇/ブラスト仕上げ、ランプシェード/ND20金発色)
⑦板金施工:有限会社山本板金工作所(鳥取県鳥取市気高町)
⑧使 用 量:約0.1トン
⑨完  工:令和8年(2026年)3月末

<ランプシェード/チタンND20金発色>
<回廊内側>

日本製鉄のデザイニングチタン「TranTixxii(トランティクシー)」ホームページ https://www.nipponsteel.com/product/trantixxii/

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