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12/04/2025 | Press release | Distributed by Public on 12/03/2025 23:10

小笠原村、小笠原支庁、ウェザーニューズがAI気象予測の社会実装に向けて協定を締結

ニュース

2025.12.04

小笠原を最も気象観測密度が高い気象DX先進エリアへ

小笠原村、小笠原支庁、ウェザーニューズがAI気象予測の社会実装に向けて協定を締結

〜IoTセンサーを多数設置、AI技術でゲリラ雷雨の早期補足や気象予測の精度向上の実現へ〜

株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:石橋 知博)は、小笠原村(村長:渋谷正昭)、および東京都小笠原支庁(支庁長:大場雄二郎)と、小笠原村の気象災害軽減を目的とした「小笠原を最も気象観測密度が高い気象DX先進エリアへ」プロジェクトの協定を締結しました。本協定は東京都が実施する「地域課題解決型スマート東京普及促進事業」を活用した取り組みで、近年増加傾向にある豪雨被害の軽減、ならびに小笠原域における気象予測の精度向上を目指しています。

[Link]東京都小笠原支庁 支社長 大場 雄二郎(左)
小笠原村 村長 渋谷 正昭(中)
ウェザーニューズ 予報センター テクニカルディレクター 西 祐一郎(右)

締結日

2025年12月4日

当社の役割と今後の取り組み

小笠原村は気象庁が設置・運用する気象レーダーの範囲外かつアメダス(地域気象観測システム)が父島の1地点のみということもあり、降水補足率が全国平均に比べて低い傾向があります。令和5年には母島において、事前に降雨を予測できず発電所や商店の浸水被害が発生し、近年増加傾向にある豪雨被害に対する備えの必要性が高まっています。
本プロジェクトはウェザーニューズが保有するゲリラ雷雨発生前の雲を自動判定するクラウドカメラ「ソラカメ」や日本で初めて補完観測の予報業務利用の承認を取得した高性能気象IoTセンサー「ソラテナPro」を父島、母島に多数設置し、小笠原村の気象環境を高密度に観測できるインフラを構築します。観測されたデータは小笠原村の職員、島民への通知や当社のAIを活用した解析に活用し、小笠原の気象予測の精度向上に役立てていきます。
また本プロジェクトは小型気象センサーやカメラを活用した気象レーダーによらないAI気象予測を社会実装するもので、従来の気象レーダーや観測機の設置費用や運用費に比べて、低コストで実現できる特徴があります。当社は今後も自然災害からの確保と持続可能な社会の実現に向けて、他地域への展開も視野に取り組みを推進していきます。

関係者からのコメント

「小笠原諸島は本土から1000㎞離れた超遠隔離島であるため、従来より気象観測データの収集には大きな課題がありました。このプロジェクトにより父島、母島の気象予報精度が向上すれば、村民の日々の生活、観光業をはじめとした経済活動などに大きく寄与してくれるものと期待しています。」
小笠原村 村長 渋谷 正昭

「本州より約1000km南に離れた父島・母島は、台風をはじめとした気象現象の予測においても、重要な観測拠点であるといえます。
ソラテナProおよびソラカメによる観測結果、またウェザーリポーターからのリポート等にもとづき、予測の精度向上に取り組みます。これは、地域住民の方々に役立てていただくことはもちろんのこと、日本全体へ影響する現象への活用も考えられ、このモデルの効果が確認されれば、補完観測の応用事例として他への展開等可能性を秘めた一歩になると確信しています。」
株式会社ウェザーニューズ 予報センター テクニカルディレクター 西 祐一郎

高性能気象IoTセンサー「ソラテナPro」

「ソラテナPro」(※1)は、気温・湿度・気圧・雨量・風向・風速・照度の7つの要素を1分毎に観測する小型の気象IoTセンサーです。センサー開発を得意とするオムロン株式会社(本社: 京都市下京区、代表取締役社長 CEO: 辻永順太)と予報精度No.1の技術を有するウェザーニューズが、両社の強みを活かして開発しました。
小型ながらも災害リスクが高まる雨量50mm/h、風速50m/sまで観測できるように性能を高めている点が大きな特長です。
さらに、高い信頼性と安全性も担保されており、国土交通省の新技術情報提供システムNETIS(登録番号 KT-240014-A)に登録済(※2)であり、日本で初めての補完観測の予報業務利用の承認を気象庁から取得(※3)した製品です。今回の協定を通じて当社が初めて補完観測データの予報業務での利用を開始します。

[Link]

サービスサイト https://wxtech.weathernews.com/products/soratena/

ソラテナPro」の製品仕様

製品名

「ソラテナPro®️

寸法

縦×横×高さ: 約125mm×125mm×267mm

本体重量

約1kg

観測データ

7要素:気温・湿度・気圧・雨量(mm/hに換算)・風向・風速・照度

観測頻度

1分毎

測定範囲

気温 -20〜50℃、湿度 0〜100%、気圧 600〜1100hPa、雨量 0〜50mm/h、風向 0〜360°、風速 0〜50m/s、照度 0〜150,000 lx

提供データ

<最新データ(実況、過去24時間):1分毎>
平均風速(m/s)、最大瞬間風速(m/s)、風向(度) 、10分平均風速(m/s)、10分最大瞬間風速(m/s)、10分風向(度) 、気温(℃)、湿度(%)、気圧(hPa)、照度(lx) 、雨量強度(mm/h)、10分雨量強度(mm/h) 連続雨量(mm)、時間雨量(mm)、10分雨量(mm) 暑さ指数(WBGT)、10分平均暑さ指数(WBGT) 、寒さ指数、10分平均寒さ指数、道路凍結指数

<過去データ:1日毎>
平均気温(℃)、最高気温(℃)、最低気温(℃)、平均湿度(%)、最高湿度(%)、最低湿度(%)、平均風速(m/s)、最大風速(m/s)、24時間積算雨量(mm)、時間最大雨量(mm/h)、平均照度(lx)、最大照度(lx)、最高寒さ指数(低体温症リスク)、最低寒さ指数(低体温症リスク)、最高暑さ指数(熱中症リスク)、最低暑さ指数(熱中症リスク)、最高道路凍結指数、最低道路凍結指数

消費電力

1.5W(平均値)

電源電圧

AC100V / DC5V〜DC12V

付属品

電源ケーブル(AC版12m / DC版4m)

通信

IoT SIM


小型クラウドカメラ「ソラカメ」

クラウドカメラサービスである「ソラカメ」(※4)は、小型かつ設置が非常に容易であることが特徴です。カメラ本体はWi-Fi接続に対応しているため、電源とWi-Fi環境があれば、屋外設置を想定した設計のもと、ベランダや庭などに簡単に設置することが可能です。撮影された映像はカメラ本体ではなくクラウド上で保存・管理が行われます。
また、カメラは夜間撮影にも対応しているため、昼夜を問わず空の状況を継続的に観測できる点も大きな強みです。当社は映像データをAIで解析し予報精度向上に役立てています。

[Link]

サービスサイト https://wxtech.weathernews.com/products/wfb/feature/cloud-camera/


小型クラウドカメラ「ソラカメ」の製品仕様

製品名

ATOM Cam 2 (アトムカム ツー)

寸法

高さ:52mm 幅:50mm 奥行:58mm

本体重量

100g

取付方法

磁石/ネジ

観測頻度

1分毎

同梱物

ATOM Cam 2本体、クイックスタートガイド、1.8m USBケーブル
電源アダプター(防水非対応)、壁設置用金属プレート、両面テープ、固定用ネジ x2

※1 ソラテナ Pro はウェザーニューズの登録商標です。 新型気象 IoT センサー「ソラテナ Pro」を開発(2023 年 7 月発表)
/news/43713/
※2 気象 IoT センサー「ソラテナ Pro®」が国土交通省 新技術情報システム NETIS に登録
/news/46841/
※3 「ソラテナ Pro」が日本初の補完観測の予報業務利用の承認を取得
/news/50737/
※4 2024年3月7日発表 全国規模のライブカメラネットワークの強化へ「ソラカメ」を活用
/news/46141/

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