 LY Corporation
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10/31/2025 | Press release | Distributed by Public on 10/30/2025 23:01
実務で使える最新AIオーケストレーション開発手法をグローバルに社内展開。 開発組織を効率化し、AI実装力向上によりLLMOpsなど先端領域をリードする人材を育成
LINEヤフー株式会社(以下、LINEヤフー)は、開発業務に関わる全てのエンジニア約7,000名を対象に、AI活用スキルを実践的に高めるワークショップ「Orchestration Development Workshop(以下、本ワークショップ)」を、10月30日より開始しました。本ワークショップは生成AIを安全かつ効果的に活用できるエンジニアの育成を目的に、月1〜2回の頻度で開催します。また、日本語・英語・韓国語で実施し、グローバルな開発組織へ最新ナレッジを迅速に展開します。これにより、エンジニアは実務で使える最新のAIオーケストレーション開発(生成AIや関連ツールを開発フローに編成し、再現可能な"型"として運用するアプローチ)手法を継続的に習得し、同様・類似ソリューションの重複開発を防いで組織全体の効率化を図ります。また、大規模言語モデルを活用したAIの開発・運用(LLMOps)をはじめとする先端領域をリードできる人材を育成します。
LINEヤフーは、全社的なAI活用を推進し、生成AIの活用を前提とした働き方への転換を進めています(※1)。その一環として、全従業員を対象にAIガバナンスやプロンプト設計などを学ぶeラーニングを実施し、その修了を生成AI利用の条件としています。本ワークショップはエンジニアを対象とし、基礎研修と連動して、実践力向上を目指すプログラムです。また、参加者が自身のプロジェクトで再現できる力を身につけられるよう、Instructor(教師役)とMock Participant(参加者代表)がZoomウェビナーで対話しつつ、同時にチャットツールで参加者から寄せられる質問を拾い、その場で解決アプローチを検討する実演形式を採用しています。このような双方向の設計によって、「知識を得る場」から「スキルを育てる場」へと進化させます。
初回のワークショップでは、AIコードアシスタントを用いたコードレビュー(Pull Request)業務の最適化を扱い、対象PRの自動要約、レビュー観点に沿ったコメント案生成、既存ルールの取り込みによる指摘の補完、チャットツールでの自動リマインドなど、レビューのリードタイムを短縮する方法を実演しました。今後は、社内に蓄積されたドキュメントや業務ナレッジをAIで横断的に検索・要約して実務に活かす仕組みや、複数のAIが役割分担しながら連携してタスク処理する方法など、開発業務の変革を支援するテーマを継続的に取り上げていきます。
▼「Orchestration Development Workshop」初回開催の様子
LINEヤフーは、すべてのサービスをAIエージェント化することを目指し、「Yahoo! JAPAN」アプリのAIアシスタント機能や、LINEで情報収集や画像生成ができる「LINE AI」など、すでに複数のサービスで生成AIを実装しています。2025年10月31日時点で、累計62件の生成AI活用事例が導入されており、今後もさらなる拡大を予定しています。また、開発現場では、設計・実装・検証の各フェーズを生成AIが支援するAI Devソリューション「Ark Developer」を7月より導入しています。
本ワークショップで培う現場の実装力を基盤に、「Ark Developer」で開発生産性を引き上げ、エンジニアがより優れたサービスをより速くユーザーに届けられる開発環境を継続的に強化します。LINEヤフーは『「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。』というミッションのもと、飛躍的な生産性向上と継続的なイノベーションの創出を実現していきます。
※1:プレスリリース 「LINEヤフー、全従業員約11,000人を対象に業務における「生成AI活用の義務化」を前提とした新しい働き方を開始」 https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/018121/
「AI活用の鍵は「組織的な学び」にある:LINEヤフーのOrchestration Development Workshop始動」