12/17/2025 | Press release | Distributed by Public on 12/16/2025 16:36
当社は、原子層レベルでの精密なエッチング制御を可能にするALE(Atomic Layer Etching)装置「RIE-400iP-ALE」および「RIE-800iPC-ALE」を開発し、2025年12月17日(水)より販売を開始いたします。なお、本製品は本格的な販売開始に先立ち、既に国内外の大学・研究機関様への販売・納入実績があり、 次世代デバイス開発における重要プロセスとして高い関心と評価をいただいております。
■開発の背景
生成AIの普及に伴うデータセンターの処理負荷増大や電力消費量の増加を受け、電力変換効率と高周波特性に優れたGaN(窒化ガリウム)系デバイスへの期待が高まっています。一方で、GaNは化学的に安定かつ原子間結合が強固であるため、従来のICP-RIEによる加工ではイオンの物理的衝撃に依存せざるを得ませんでした。その結果、デバイスへのダメージが発生し、リーク電流増大などの特性劣化を招く点が技術的な課題でした。
これらの課題を解決するため、当社は原子層エッチング(ALE)技術を搭載した「RIE-400iP-ALE」および「RIE-800iPC-ALE」を製品化しました。ALEはプロセスを「表面改質」と「除去」のステップに分離し、低速かつ自己律速(Self-limiting)的に原子層1層ずつを除去する手法です。これにより、プラズマダメージを最小限に留め、GaN系デバイスのゲートリセス加工などにおいてナノレベルの精密制御と理想的な界面形成を実現します。本技術は、次世代GaNパワーデバイスのさらなる高性能化に貢献します。
■ 製品の特長
■主な用途
■今後の展望
当社は、本装置を来週から始まるSEMICON Japan 2025や名古屋大学で開催されるGaNコンソーシアムにてポスター展示および技術紹介を行う予定です。今後も、最先端のプロセスソリューションを提供することで、世界の産業技術の発展に貢献してまいります。
■製品