02/12/2026 | Press release | Distributed by Public on 02/11/2026 19:15
東京大学と日本ペイントグループの産学協創―― 第2期「革新的コーティング技術の創生」で社会課題解決へ ――
#ニュースリリース #社会課題解決 #製品・事業 #研究開発
2026年2月12日
国立大学法人東京大学大学院工学系研究科
日本ペイントホールディングス株式会社
東京大学と日本ペイントグループの産学協創 ―― 第2期「革新的コーティング技術の創生」で社会課題解決へ ――
国立大学法人東京大学(以下「東京大学」)と、日本ペイントホールディングス株式会社(以下「日本ペイントグループ」)は、塗料とコーティングを軸として、2020年に産学協創協定を締結し、5年間の社会連携講座を開設しました。今回、その第2期として、VOCおよび二酸化炭素排出量の削減につながる環境配慮型製品の開発などの新たなテーマを中心に講座を開設します。生成AIを用いて日本ペイントグループのデータ資産を積極的に活用しながら、幅広い社会課題をよりスピーディーに解決するとともに、相互の人材交流による人材育成体制の構築や教育プロセスの確立にも取り組みます。協定期間は2025年10月から2028年12月です。
1. 産学協創の背景とねらい
2020年5月18日に締結した産学協創協定に基づき、同年の10月1日から社会連携講座「革新的コーティング技術の創生」を開設した両者は、当時の社会課題であった新型コロナウイルス感染症の拡大防止に貢献するテーマを中心に取り組み、抗ウイルス製品の開発を行いました。
本講座は2025年9月末をもって第1期を満了しましたが、同年10月からは協創第2期として内容をさらに発展させて、直接的なビジネス貢献が見込めるコア技術の開発テーマを推進します。感染症対策などの喫緊の社会課題に取り組んだ第1期から、より幅広い社会課題を塗料・コーティング技術によってスピーディーに解決するべく、AI基盤モデルを用いて日本ペイントグループが長年蓄積してきたR&Dデータ資産を積極的に活用していきます。
協創第2期においては、塗料の原材料調達から顧客現場での塗装、さらには廃棄に至るまでのライフサイクル全体を視野に入れ、環境負荷低減を追求することを目的としており、単なる技術開発や製品化に留まらない点に特徴があります。
また、専門人材育成の一層の強化に向けて、これまでに博士1名を輩出してきた企業派遣による人材育成や工学部聴講生制度を活用したリスキリングを継続するとともに、工学系のみならず東京大学の幅広い学術知見を積極的に取り入れていく方針です。東京大学の学生や研究員と日本ペイントグループの若手社員との双方向の人材交流を促進するラウンドテーブルや、第三者も交えたオープンシンポジウムの開催を計画しており、産学の垣根を超えた議論と協創の場を創出します。
さらに、東京大学の持つAI基盤モデルや最先端の計測技術を活用し、日本ペイントグループのR&Dデータを戦略的観点から体系的に整理します。既存実験データの高度な活用と新規データ取得の自動化による「Lab-in-the-loop」(注1)を図るとともに、「AI for Science」(注2)に関する最新動向の把握や外部機関との連携可能性も模索しながら、研究開発への実装に向けた取り組みを加速させていきます。
2. 協定期間と資金規模
期間:2025年10月から2028年12月
金額:3億円規模
3. 社会連携講座の概要
講座名:革新的コーティング技術の創生
設置期間:2025年10月から2028年12月
代表教員:脇原 徹(東京大学大学院工学系研究科 附属総合研究機構 教授)
研究課題:本講座では、塗料の製造工程から塗装工程、塗膜品質評価までを対象として、次のような多岐にわたる研究課題に取り組みます。
塗膜構造解析や分子レベルの挙動、塗装プロセス設計を体系的に学び、実践できる高度人材を産学共同で育成し、その継続的な輩出を可能にする教育プロセスの確立に取り組むとともに、東京大学の多様な学問分野における卓越した研究成果と、日本ペイントグループの実用技術開発力を融合し、環境配慮と高機能を両立する革新的コーティング技術の創生を目指してまいります。
【ご参考】これまでの主な実績