09/17/2026 | Press release | Distributed by Public on 09/16/2026 20:02
三菱電機株式会社は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(社会課題解決に向けた量子コンピュータ次世代機開発・実証の加速)」※1の実施予定先として、「多量子ビット制御レーザーシステムの研究開発」および「大規模超伝導量子コンピュータのための超小型多連低雑音増幅器モジュール開発」の2件のプロジェクトが採択されましたのでお知らせします。当社は、本採択を受けて量子コンピューターの大規模化に向けた研究開発を開始します。
量子コンピューターは、現代の計算基盤を革新し、医療・創薬、金融、物流、エネルギーなど多岐にわたる分野において、従来よりも大規模なシミュレーションや最適化を可能とする次世代技術として注目されており、実用化に向けた研究開発が進められています。本格的な産業応用に向けては、量子コンピューターが従来型のコンピューターに対して優位性を示せる水準まで処理能力や計算精度を大幅に向上させる必要があります。しかし、量子ビットはノイズに弱く壊れやすいため、複数を組み合わせてエラーを訂正する技術の確立が不可欠であり、100万量子ビット級まで大規模化することが重要な課題となっています。
当社は、今回採択された2件のプロジェクトを通じて、中性原子型量子コンピューター※2、イオントラップ型量子コンピューター※3、超伝導型量子コンピューター※4の大規模化に向けた研究開発を開始します。レーザーを用いて中性原子やイオンを制御する中性原子型およびイオントラップ型量子コンピューターにおいては、当社が保有する加工機用レーザー技術やFPGA※5などによる低遅延な制御技術を活用し、高出力かつ高安定なレーザーシステムを開発します。また、極低温環境でマイクロ波によって量子ビットを制御する超伝導型量子コンピューターにおいては、当社が保有するマイクロ波IC技術を活用し、極低温で動作する超小型多連低雑音増幅器モジュールを開発します。これらにより、より多くの中性原子やイオン、超伝導型量子ビットを制御可能とすることで、各種量子コンピューターの大規模化を目指します。
これらの開発では、国立研究開発法人産業技術総合研究所をはじめとした量子コンピューティング分野の研究機関との連携により、業界最先端のエコシステムの中で、実用化に向けた技術検証を推進します。量子コンピューティングにおける複数の有力方式に対し、大規模化に不可欠なシステム・コンポーネントを提供することで、量子コンピューターの産業応用の早期実現に貢献していきます。